素人鰻/柳家小三治

すみません。

久しぶりの落語ネタです。

文章だけで写真ありません。

なので興味の無い人はスルー結構っす!(≧∇≦)

酒の失敗の噺は落語の花です。

男として生まれたからには、さんどらぼんのうから逃れる事はできません。

三道楽煩悩と書いて「さんどらぼんのう」と読みます。

そう男子の道楽「飲む、打つ、買う」 ですね。


飲むは酒、打つは博打、買うはご婦人。

多分どれかの道楽に必ず溺れています。

しかもどれも突き詰めれば身を滅ぼすと言われ、仏様の言葉から来ているそうです。

酒・・これはやめられません。

ある男が禁酒のために誓いを立てたそうです。

「この一年酒は飲みません」

そんな誓いを立てた男に飲み会の誘いがあります。

「何!禁酒だ!!そりゃしょうがね〜な・・。

一滴も飲めないの?駄目?

仏様に誓ったのならしょうがないな。

じゃあ、こうしよう。仏様に一年禁酒を二年にして、今日だけ飲ましてもらいなよ」

「そうだな、それなら禁酒を三年に延ばして、今年一年は毎日飲もう」

時代は江戸時代が終わり明治維新。

大名たちは華族となったわけですが、武士たちは仕事を失う。

それに怒った武士たちが西郷隆盛を頭にしての戦かったのが西南戦争です。

でも西郷も武士の時代の終わりを分かっていて戦ったと言われてます。

武士たちの死に場所を探したのです。

どうです!落語もなかなか文献に深いでしょ!(笑)

ある旗本が武士の職を失い新しく商売を始めようとしています。

そこで出会ったのが江戸でも3本の指に入る鰻職人の金(きん)です。

金「だんな、鰻屋で商売したらどうですか?あっしも手伝います!」

だんな「いややめとこう、お前は酒癖が悪い。お前とは商売をしたくない!」

金「いやだんな!あっしは心を入れ替えて酒はキッパリやめました。鰻一筋で生きます!」

その言葉を信じただんな、鰻屋を開店させます。

さすが江戸でも評判の鰻職人の金。評判はまたたくま・・

大勢の客が押し寄せて大評判。

その夜客のお抱えの大事なお客様。

「いや金、お前の鰻はさすが美味い!今日は無礼講だ。まずは一杯飲め!」

金「いやあっしは酒はやめたんで・・」

「何を言っておる、今日は祝いじゃ!一杯だけ!!!」

その一杯が二杯、三杯となり金の目つきが変わってきました。

金(きん)「おい!だんな!金(かね)ってもんはどう使うんだ!え〜!分かった風な面しやがって・・

金ってもんはなぁ!懐にしまいこむもんじゃないんだよ!バカやろ〜!!

金は回すもんなんだ!お前らはそこが分かってない!!」

だんな「金(きん)、もうそのへんで酒はやめておけ」

金「なに〜!いつもえらそうに言ってやがって!おいらがいなければ、鰻は裂けんぞ〜!!」

この言葉にカチンと来ただんな!

「出て行け〜!!!」

翌日、鰻屋に大勢の客。しかし金がいません。

かみさん「あなたどうするのですか?」

だんな「どうするって言ったって金がいないから今日は休みだと言いな!」

かみさん「おまいさん!そんなことが言えるわけないじゃか!客が待ってるよ」

だんな「何言ってるんだ、わしは金の仕事を見てきた。金ができてわしができないわけがない」

だんな、生けすの鰻を掴んだまでは良かった・・・

にゅるにゅると鰻が手から前に・・・

だんな「おい!!お前、履物をだせ!!!」

奥さん履物をだす。

鰻は手から前に前に・・・

だんな「おい!扉を開けろ!!!!!」

奥さん「あなたどこに行くんですか?」

だんな「どこ?ってお前、先に回って・・・鰻に聞いてくれ・・」

お後がよろしいようで・・・


※毎晩落語を聴いて寝ます。
落ちが来る前に寝てしまいます。
今は毎晩、小三治の「素人鰻」を聞いています。
これは八代目桂文楽が有名ですが、小三治のも逸品です。
落語はいかに酔っ払いを演じるかで面白さがあります。

酔っ払い落語!サイコーっす!(≧∇≦)




酔っ払いはサイテーだけれどどこか悲しくて人間の本性です。

今宵もおいらは「金」になります・・・



2016年05月10日Comments(0)TrackBack(0)落語 | 酒と肴

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