「居酒屋きんかん」そして「芝浜(しばはま)」立川談志RETURN

今日は12月30日。

やっと重い腰を上げて親父の墓参りに行きました。

墓は浜松市の大型霊園の「三方原墓地」にあります。

お墓の駐車場が満杯。

供えの切花のお店も大混雑。

やっぱ墓参りもこのタイミングになるんですね。



墓石をブラシと雑巾でゴシゴシ!

僕としては年末を意識していないのだが回りは容赦なく年末。

まず道も混雑。

そしてサウナも大混雑。

年の瀬です。

そして今年最後の忘年会はサウナ仲間と久しぶりの「居酒屋きんかん」へ。



まずはLOVE BEERで乾杯!
驚くことに、年が明けていないのに新玉葱がありました。

うんまい!!

「居酒屋きんかん」は何と言っても刺身が美味い。

本日のお刺身は炙り焼きサワラとカンパチ。
大将こだわりの醤油でいただきます。

LOVE BEER三杯頂いた後は日本酒。
これが酔うんだよね(笑)



大好きなサウナ仲間、口は悪いけれど優しい親友。

おのずと一年を振り返り酒を酌みかわします。

そしてひれ酒。



う〜む。言葉も出ない・・

そして「居酒屋きんかん」で一番の楽しみが〆の越前蕎麦。

これが絶品に美味し。僕の年越し蕎麦です。



いやはや素敵な飲み会でした。

そういえば親父は落語が好きでした。

大晦日近くなると古典落語の名作「芝浜(しばはま)」を思い出します。

男として生まれたからには、さんどらぼんのうから逃れる事はできません。

三道楽煩悩と書いて「さんどらぼんのう」と読みます。

そう男子の道楽「飲む、打つ、買う」 ですね。
飲むは酒、打つは博打、買うはご婦人。

多分どれかの道楽に必ず溺れています。
しかもどれも突き詰めれば身を滅ぼすと言われ、仏様の言葉から来ているそうです。

そんな僕も「さんどらぼんのう」に悩まされています。

365日、サウナと酒は止めれません。

ある男が禁酒のために誓いを立てたそうです。

「この一年酒は飲みません」

そんな誓いを立てた男に飲み会の誘いがあります。

「何!禁酒だ!!そりゃしょうがね〜な・・。一滴も飲めないの?駄目?
仏様に誓ったのならしょうがないな。
じゃあ、こうしよう。仏様に一年禁酒を二年にして、今日だけ飲ましてもらいなよ」

「そうだな、それなら禁酒を三年に延ばして、今年一年は毎日飲もう」・・・お後がよろしいようで・・。


古典落語の名作「芝浜」作・三遊亭圓朝。
これは人情噺の古典的名作で大ネタです。
トリ(寄席の最後の演者)がかける事が多く、数多くの落語家が今もって演じています。
7代目立川談志の十八番としても有名です。



熊さん、早く起きておくれよ!!
今日こそ仕事に行っておくれよ!!


「う〜ん、河岸には行かないよ!!」

酒好きな熊さん、仕事より酒が好き。おかみさんが一生懸命働いて作った商売の大切な元の金も酒で使ってしまう。

もうすぐ大晦日。

むりやり起こされ、当時の魚河岸・芝に行くが時を間違え、河岸が開いていない。
時間つぶしに芝の浜で夜明けを待っていたら、何と海の中で財布を拾う。

ずっしり重く、中には42両の大金が!

熊さん、慌て家に帰りおかみさんに「財布を拾った」と言い、長屋の連中を呼び飲めや食えの大騒ぎ。
べろべろになって寝てしまった翌日・・

「熊さん・・起きておくれ、昨日の払いはどうするのさ・・?」

「ん〜そんなもの、昨日拾った財布からぱっと払えば良いじゃないか」

「何を寝ぼけた事を言っているんだよ・・そんな財布、どこにあるのさ」
かみさんから言われ

「それじゃ、芝の浜で拾った財布の事は夢で、飲んだ事だけ現実ってことか?」

初めて我に返り、借金を返す為に酒を断ち死ぬ気で働く。

もともと腕がいい魚職人。
借金を返しお得意さんも増え、三年が経った大晦日。

おかみさん「おまいさん、これに見覚えがないかい?」

熊さん「なんだ?あ!それは俺が夢で拾った財布じゃねえか!!」

「おまいさん、聞いとくれ。
もしあの時財布を拾って好きな事していたら、人の口には戸は立てられぬ。きっと番所に連れて行かれ・・おまいさんは・・
あたしがあの時番所に届けて、おまいさんには夢だと言ったのさ。
あれから三年。届けたお金も持ち主知らずで戻ってきたのさ。
あたしは三年間おまいさんをだましてきたんだ。
どうかぶつなりけるなり・・離縁するなりしておくれ」


熊・・泣きながら「殴る?何を言ってるんだ、ありがてえ、本当にありがてえ。
おれは、お前のおかげでこうやって魚屋としてやってけれるんだ。
本当に・・本当にありがとう」


「許してくれるんだね・・、今日は祝いだよ、酒も買ってある。熊さん一杯やっておくれよ」
熊「え!!酒!!嬉しいね・・三年ぶりだ、頂こうじゃないか・・。お、この匂いやはり酒はいいね〜」
杯を口まで運び
「止めた、飲まない!!」
「どうしてだい」
「これを飲むと、又、夢になりそうだから・・」

芝浜は落語の「交響曲第九」みたいなもの。

やはり「立川談志の芝浜」で年を越しましょうか。
長いよ。泣けるよ!



2013年12月30日Comments(0)TrackBack(0)Smile&Cry | 落語

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