目黒のさんま・・六代目三遊亭圓生

震災にあった宮城県は秋刀魚の水揚げ量が日本一とも言われています。

僕は刺身はカツオ、秋には秋刀魚と毎年決まっている。

大好きなカツオも秋には戻りかつおと呼ばれ、初かつおと呼ばれる初夏とは違い、油が乗った皮つきでは無い切り身になります。

僕はこの戻りかつおは確かに美味しいのですが、やはり初夏の初かつおが一番好きなのだ。

そして季節は9月になり、僕が大好きな秋刀魚の季節になります。

秋刀魚の字のごとく、さんまを食べると「ああ!もう秋なんだ」と感じます。

今年の秋刀魚は震災の影響で例年とはとは違う状況らしい。

でもそんな時だからこそ秋刀魚。

今日、遠鉄ストアで秋刀魚を買いました。
タグには「三陸沖さんま」と書いてありました。

僕個人的には塩秋刀魚より、生秋刀魚が好きです。

通は内臓が好きらしいが、僕は頭と内臓をを抜いてもらいました。
1尾100円。安い。
遠鉄ストアの鮮魚スタッフは内臓を処理してくれます。

これをグリルで焼いて、大根おろしで熱々で頂きます。
さんま2

何故、目黒のさんまか皆さん知っていますか?

答えは落語の「目黒のさんま」からきています。

これは大ネタと違い前座噺ですが、多くの師匠が演じています。

馬生のネタも好きですが、やはり大御所の6代目円生の「目黒のさんま」は秀逸です。
わずが15分弱の短い噺です。

「天高く馬肥ゆる秋。
青い空には、いわし雲がひろがり、のどかな初秋の田舎道。

家来を連れてタカ狩りに来たお殿様。

ジュウジュウ焼かれている秋刀魚にお目が留まりました。※目黒は昔荒野で狩りが行われていました。

「三太夫、あれはなんじゃ?」
「あれはさんまと呼ばれ下衆の食するものです」
「苦しゅうない、さんまを持て」

困った三太夫、
そのなんとも美味しそうな匂い。う〜ん。こりゃ、どうしても食べたくなる。
さんま3


お殿様は、初めて食べた秋刀魚の味が忘れられなくなってしまう。

そりゃそうでしょう。七輪で焼いた油の乗った秋刀魚。
これを熱々で頂く。

屋敷に帰り、殿様は毎日秋刀魚が頭から離れません。
三太夫は狩りで殿様に「秋刀魚」を食べさせた事を知られぬように、殿様には「秋刀魚」を禁句にお願いしています。

ある日のこと、親戚のおよばれでお出掛けになりますと「なにかお好みのお料理はございませんでしょうか。なんなりとお申し付けくださいまし」というご家老の申し出に、すかさず秋刀魚を注文した。
「余はさんまが食べたい」

驚いたのが家来。
「あんまの間違いではないのか?」

家来は日本橋の魚河岸から新鮮な秋刀魚を取り寄せて、脂が多いものをさしあげて、もしもお体に触っては一大事と、十分に蒸したうえ、小骨を丁寧に抜いて、だしがらの様になった秋刀魚を出した。

「殿、秋刀魚にござります」

「うむ」
と言って食べたが、旨くもなんともない。それはそうでしょう。油抜きのさんまですから。
殿「この秋刀魚、いずれよりとりよせたのじゃ?」
「日本橋魚河岸にござります」
「あっ、それはいかん。秋刀魚(さんま)は目黒にかぎる」
お後がよろしいようで・・・

2011年09月07日Comments(0)TrackBack(0)落語 | Free Talk

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