つちだきくおコンサートin はままつ(3)

浜松につちださんライブ・・・。これは、僕の使命の様な気がしてきました。

今、sunboyでいられるのは、雨の中で聞いた「黄色いヘルメット」だからです。

僕が長年温めてきた最初で最後の企画が実現する月が来ました。
自主企画コンサートです。

それは、「つちだきくお」コンサートです。

つちだきくおコンサート

※入場には整理券が必要です(残り僅かです)
メールでのお申し込みはfreeflight@sunboy.jpまで。

つちだきくお?知らない人がほとんどです。
僕も知りませんでした。


まだ見ぬ小浜島のつちださんから小包が届いたのは、2週間後の、梅雨の盛りでした・・・。

丁寧に包みを開くとCDとつちださんの本がありました。

「イチュヌヌ」。

イチュヌヌとは、島の言葉で、最上級の布、絹の布。
風をはらんで立つ帆の布。
そして、祈りの言葉・・・。
旅先の水平線が一本の真っ直ぐな絹糸の様に穏やかでありますように・・・の意。2枚組のCD。
itununu.jpg


包みを開くとつちださん直筆のサイン。
CDをトレイに入れました。

あの声・・・、あの歌・・・。
何年たっても記憶にあったつちださんの声・・・・。
ハイファイセットの「雨のステーション」、盲目のシンガー長谷川きよ「別れのサンバ」のカバー。
アリスの「冬の嵐」・・・。懐かしく少しコアな曲が続きます。

そして朗読が始まるのです・・・。

つちださんが、まるでライブの様に語りかけてきたのです・・・。

大仲のあさい・・・

十二年前、島に暮らそうと決めたけれどヤー(家)がない。空き家でもトートーメイ(仏壇)があったり、雨漏りがひどかったり・・・。
・・・必死になって「ヤー」を探している僕を見かねて島のオジィが紹介してくれた最後の望みのヤー。
それが「大仲のあさい」
母屋には、大仲ヒデ(当時84歳)ばーちゃんが一人住んでいる。このばーちゃんのやさしさが十二年も島に暮らすきっかけだったなー、と今も想っている・・・。』

むむむ・・・。このCDはまさに、つちださんのロビコン(はいむるぶしのロビーコンサート)・・だ!※sunboyはまだ見たことありません・・・。

さらにヒデばーちゃんが話しかける・・

『「夏はトタンは暑いからよう、ウチにいらっやいねー。
庭?あんたたちの好きな様に使っていいサー」優しいばーちゃん・・・・。
中略。
家族も増え、あさいでは狭すぎて今は他の「ヤー」に移り住んでいる僕。
あさいには、新しく島に住む笑い声が響いている。
大仲のあさいでのヒデばーちゃんとの日々は、今度はぼくの心の中で、ほわ〜としたまま、セピア色になっても、生き続けるのだろうな〜。
ヒデばーちゃん。シカットカラ、ミーハイユー・・・。』

なんて素敵なCD・・・。あの日のつちださんの声・・・。
名前も分からない人に、今、長い歳月を経て出会うことができました。

でも物語はこれで終わりではなかったのです。

包みの中に「sunbou(本当は本名)へ・・・」の封筒が入っていました。
ん?これは、何だろうとその封筒に鋏を入れました・・・。

封筒の中に注文したCDとは別に一つの包みがありました。
なんだ?、その包みを開けると、一枚のMDが入ってました。
そして、その中に一枚の短冊(七夕に竹に願いをする小さな紙)。
その文面は『sunboy(本名)さんへ・・・。僕からの贈り物さ〜。三拝伝(ミーハイユ)島の言葉で、ありがとうの意』

そのMDをデッキにいれると・・・なんと・・・あの雨の中で聞いた「花」が流れてきたのです・・・。

花.jpg

そしてもう一曲・・・流れてきました。そうです。あの歌でした・・・・。

名称未設定-1.jpg

もう、涙が止まりません・・・。
もう少し頑張ってみようと思っていた曲が・・・、そして、あの雨の中のライブが鮮やかに甦ったのです・・。
廃盤になって手に入らない曲を、たったひと時同じ現場を過ごしたsunboyのために、つちださんはMDに録音して送ってくれたのです。
これは、まさしく奇跡・・・。
そして、思い続けていれば、かならずかなう・・。そんな出来事でした。

あなたには、本当に観たい映画がありますか?
本当に読みたい本がありますか?
本当に聞きたい音楽がありますか?
そして、本当に会いたい人がいますか・・・。


本当に思い続けていれば、必ず会える・・・。
そう思いませんか・・・?


最後に、「黄色いヘルメット」の小浜島にある山本さんの慰霊碑の写真を、つちださんのHPからお借りして、ひとまずこの話は終わりにします。

でも、ぼくの中で、新しく思う心が芽生えました・・。
「つちだきくお・浜松ライブ」。
このHPでその時をエントリーします。※2005年当時HP

山本さん碑.jpg

『早いもので、もう七回忌。 6月12日に亡くなった山本さん。
享年52歳。
「島があって次に企業ですよ。その辺、間違えたら、あきまへんでぇ」が口癖だった。
本当に色んな事教えてくれましたねぇ。
もうそろそろゆっくり寝かせて上げようと想いつつも、
「黄色いヘルメット」のリクエストが後を絶たず・・・・。
七回忌の法要の際、石垣島のご自宅で、奥さんにこれからも歌っていいかお尋ねしたら、ドンドンやって下さいとの了解を頂いた。
それなりに考えて歌ってまいります。』
2003年6月6日つちだきくおHPより・・・


そんな僕の最初で最後の「つちだきくおコンサートinはままつ」

浜松にも風が吹いているさ〜。三拝伝


2009年09月03日Comments(0)TrackBack(0)MUSIC | START

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