Pattaya returns・・・(5)

あっという間の5日間だった。
パタヤ最後の朝を迎えた。
と言っても、別だん変わりがない。

しかし、5日間もホテルで過ごしていると、僕のつたない英語でもフロントのお姉さんやベルボーイ、部屋を掃除に来てくれるお姉さんたちとお友達になってしまう。

花


朝食のミールクーポンを見せなくても食事ができる。
ルームナンバーを告げなくても部屋のキーを渡される。
毎日部屋を掃除してくれるお姉さんは、後半は部屋をノックして僕がいるときにドリンク交換をしてくれる。

石森章太郎の「HOTEL」での漫画の様に、スタッフが皆暖かく迎えてくれる。

もちろん勘違いしてはいけないのが、僕はゲストである。
タイはやはりチップの世界で、どんなシーンでもチップが必要になる。
でもチップは心遣いなので20バーツ(50円位)を置いておけば問題ない。

彼らはその20バーツに深々と頭を下げて「コップンカー」と両手を合わす。

人はありがとうと言われて悪い気持ちのする人はいない。

「ありがとう」この言葉は世界同じだ。
僕もタイにきて「ありがとう」の言葉が大切だと本当に思った。
だから僕は、何か頼んだ時は必ず「コップンカップ(ありがとう)」と言うようにした。
また彼らと同じように軽く手を合わせた。

フロントでバーツを両替してもらった時や鍵を渡された時、モトバイに乗った後、
ビーチで値切ってものを買った後、ビヤシンが出てきた時、たくさんのシーンで必ず「コップンカップ(ありがとう)」とほんの少し手を合わせた。

僕もそうですが「ありがとう」て言われて怒る人はいない。

タイは人に対して感謝すると言う気持ちが残っている素敵な国です。

僕たちは日常で素直に「ありがとう」って言っているでしょうか?
それが当たり前だと勘違いしてないでしょうか?

ありがとうは世界を一つにする大切な言葉だと思いました。

最後の日は、この素敵なHOTEL 「GREEN PARK」でのんびりしました。
フロントのお姉さんや、ベルボーイやホテルスタッフが「今日、帰るのか?寂しくなります」と声を掛けてくれた。

グリーンパーク


レイトチェックアウトなので18時に部屋を出る。
フロントのお姉さんが「You don't forget me!」と言ってくれる。
何かぐっとくる。
ベルボーイが「今度いつ来るんだ?」と聞く。
「多分早くて来年の2月、でも今不景気なので来年来れるか分からない」
「必ず来てくれよ!隣のウッドランド(隣のワンランク上のホテル)に浮気してそこに泊まるなよ」
「パタヤはグリーンパークだ。約束する」

タクシーのお迎えが20時。
ビーチロードに出て最後の夕食を取り、後ろ髪を引かれる思いでスワンナプーム国際空港へ。

スワンナムプ空港1


わずか数ヶ月前に、このアジア最大の空港が住民に占拠されていたと思えない。
こんな優しい人々が多いタイでも、政治にははっきりNO!と言うのだ。

スワンナムプ空港


観光が最大の売りのタイランドに対して国民がその玄関口を閉鎖するエネルギー。これも日本では考えられない。

そして僕が知っているタイランドはほんの一部だ。
でも、どこと無く日本人に似ていて気ままに旅をするにはとても楽しい。

ここから苦難のナイトフライが待っている。

前回は通路側の非常口シートにしてくれと頼のみ、初めてその席に座れた。
でも今回はもっと別の考えがあった。

チケットを頼む時に「通路側、トイレの近くそして隣に人がいない席」とお願いした。
ビンゴ!席はトイレの2席前、そして3席シートが僕だけ。
アームレストを上にして、体を横にして眠りについたのでした・・。
それでも眠れませんでした。

今回の旅を決めたのは2週間前でした。

この時期仕事が暇でした。
そしてまさに世界が不況にになり自社の仕事もまったく先が見えない状況。
心の折れ線グラフが下降を続けて、本当なら上昇をする時期になる時も下降してました。

ならば南に行こう!思い立ってすぐに行動に移しました。
名古屋からタイランドに向かう飛行機の中で
「こんなことをしていて、いいのだろうか?不景気だからこそやらなくてはいけないことはたくさんあるのではないか・・?」
自己嫌悪で一杯でした。本心スワンナプーム国際空港からすぐに引き返そうか・・とも思いました。

でもタイランドに着いてこの空気に触れたと同時に、日本と金融危機ははるかかなたに忘れていました。
そして帰りの飛行機の中で、また来年ここにこれるように頑張ろうと思ったのでした。

グリーンパーク・プール


旅はいいです。

旅はいい・・。
できればその旅は自由がいい。
目的地に行ってから何をするか考える旅がいい。
何もしなくても旅は楽しい。

旅は食べることが楽しい。
旅は酒が楽しい。
旅は夜が楽しい。
旅は見知らぬ人と出会うことが楽しい。
旅は思いもよらぬ出来事に会うことが楽しい。
旅は現実に帰る時も楽しい。
旅は人と別れる時も楽しい。

旅は思い出になっても楽しい。




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この記事へのコメント

1. Posted by 通りすがりのMC   2009年02月12日 10:37
日本へ帰ってきていたんですね。レポート楽しく読ませていただきました。
旅立つ前はいろんな葛藤を抱えていたみたいで、でも現地へ着いたらそのモヤモヤも吹き飛び(笑)
私もこれまで2度タイへ行ったことがあります。一回目は当時バンコクに住んでいた友人を訪ねて行ったんですが、ホアヒンなど初のアジアリゾートに触れて、この時身も心もリフレッシュできたのを今でもはっきり覚えています。リセットってこういうことなのか〜、と体感しましたね。タイという国の独特の魅力にも触れて、そこからタイが大好きになりました。さすが微笑みの国、人々も温かいです。
日本は不況で確かに大変ですが、今までの経済第一主義、それによって失われた価値観・・・本当はもっと大切なことがあったはず、と逆にいろんなことに気づけるチャンスだと思っています。前向きに、感謝の気持ちをいつも胸に持って生きていれば必ず正しい道は開けて行くべき方向へ行くと信じています。角松さんの曲も大好きですが、最近の心打たれる歌は、さだまさしさんの「道化師のソネット」です。先週念願かなってコンサートへ行きましたが、この人は、やはりすごいです。言霊をもったシンガーソングライター。そうそう、今週の土曜日の深夜、NHK総合テレビでDJスタイルのお葉書紹介&きままな弾き語り番組があるのでぜひ見てみてください。
2. Posted by sunboy   2009年02月12日 22:42
通りすがりのMCさん・・コメントありがとうございます。
旅はいいですね。
今回パタヤに行くにあたって金額のことを考えましたが、なんと沖縄や北海道に行くより安価にいけるのです。
でも一番重要だったのが、時です。
6日間も休みが本当に取れるのだろうか?そこがとても心配でした。
でも何とかなるのですね。
要するに気持ちの問題ですね。旅に出ると言う・・。

さだまさし・・僕は大好きですよ。コンサートも3回見ていますがライブは長いね・・。
今回の旅の友、i-podの中に「道化師のソネット」もちゃんと入っています。大好きな「風に立つライオン」は親父の葬式に流しました。個人的には「主人公」が東京で過ごした切ない思いでとても好きです。
3月もよろしくお願いします。
3. Posted by 通りすがりのMC   2009年02月13日 08:49
パタヤ、国内旅行より安いとは・・・!私も検討しようかな(*^_^*)旅は憧れを運んでくれますね。
さださんは落研にいたそうですね。落語にも造詣が深いと知りましたが、コンサートMCの面白さを思うと納得です。実はまだアルバムを持っていないので、今度ベストと併せて、去年リリースされた美空ひばりのカバーアルバムも手に入れようと思います(制作にあたってプロデューサーが5年がかりで口説き落としたそうです)。コンサートで「川の流れのように」を歌ってくれましが、オリジナルのイメージと、それをカバーするさださんらしさのスタンスの妙に感動しました。
私は「雨やどり」も好きです。昨日歌詩を改めて見たら、そのオチに泣き笑いしてしまいました。私もやっと人生の機微がわかるようになったのかな(笑)
来月もどうぞよろしくお願いします!

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